結婚式披露宴(ブライダル)の撮影って、そのホテルや神社によってのルールが結構あったりします。
この場所からしか撮影してはいけないとか、ここでは絶対ライトを使ってはいけないとか、神主より前に出てはいけないなどなど細かいことが・・・
一生に一度?の神聖な儀式だからルールを破ると出入り禁止になっちゃう場合すらあるんです。
なので結婚式を撮影するには、その現場現場のルールを頭に叩き込んだ上で挑まなくては今後仕事がなくなっちゃう可能性があるので、ベテランカメラマンに何度も付いていって勉強させてくれる期間があったりします。
かなりの機材量があって、それを運んで組み立てるところから始まります。
コロコロの付いた土台に三脚とカメラを乗っけて、VTRデッキを2台、数多くの配線確認をしてライトも付けて、モニターを接続して電源ケーブルを手繰り寄せやすいように巻いて、録画テストをして、ようやく準備完了です!
新入社員時代の頃のバッテリーは1本20分位しか回せなかったので、長めの撮影には向いていませんでした。
VTR2台とライトがさらに電気を喰うので、30メートル~50メートルの電源ケーブルがどうしても必需品だったのです。
ちなみに現在だと、カメラもバッテリーもかなり進化していているため、電源はケーブル無しのバッテリーのみで長時間撮影できるんで、かなり楽で小回りもきくので動きやすくストレスも少なくて済みます。
今回はベテランカメラマンN氏に付いてブライダル撮影を勉強させてもらうことになったのです。
編集は普段しているので大体の流れは理解しているのですが、どの位置で撮影してどのタイミングで場所を移動すれば迷惑がかからないかという事を、自分なりに考えながら覚えていかなければなりません!
三脚から外してハンディ(肩乗せ)にするほうが断然良い画が撮れる場面もあるので、その時のN氏の動きを注意深く見ながらケーブルを捌いていました。
迷っていると、ケーキ入刀などの重要なイベント時、ポジション取りもままならないので注意が必要です。
スチールカメラマン(写真:他業者)とのポジション争いもありますし、お客様も集まってくるので、ちょっと場所を間違うと手元が撮れなかったり、余計なものが映りこんで主役の新郎新婦が疎かになってしまったりということが実際に起こりえるんです。
一番厄介なのがケーブル捌きです。
バッテリーで撮ろうにも全然足りないのでどうしても電源ケーブルを繋げて撮影するしかありません!(この頃は必須)
電源が無ければカメラも動かないので撮影すらできません。
電源ケーブルにも長さの限界があるので、ケーブルの届く範囲しか移動できないわけです。
なので慎重に頭を使って考えないと、撮影したいポイントまで移動することが出来ずに思い通りの満足いく映像が撮れなかったりするわけです。
お客様の席も、特に円テーブルだったりすると、電源ケーブルが椅子の間に入ってしまって、そのおかげでケーブルが引っ張れず予想外に動けなくなることもあるんです!
お客様が座ってくれているときはいいのですが、乾杯の時なんて会場の人が全員立ってしまうので、そんな時に後方であたふたしていたら、乾杯している人も、立っているお客様に隠れて映らなかったりする危険がひそんでいたりするんです。
なので一見地味ですが、ケーブル捌きが意外と経験や判断が大きく物を言う、映像カメラマンの大事な作業だったりするんですね!
後編へつづきますよー!